さとぴーの選択範囲

ロードバイクと日々の記録。

末次由紀氏描写盗用問題。

漫画家末次由紀氏による盗用問題についての記事がネットをかけめぐっている。

リンク:【続】少女漫画家の末次由紀がスラムダンクの絵を盗用
【続】少女漫画家の末次由紀がスラムダンクの絵を盗用全国ニュースで本名出されてほんとカワイソス。
2chの力で一気に貧乏人に・・・2ちゃんコワイヨーーー!!
こちらのサイトではフジテレビでのニュースの画像も引用掲載。
もっと詳しいスラムダンクと末次由紀氏のカットの類似は検証サイトが詳しい。

この問題についての見解は、たけくまメモ: マンガ家の描写盗用問題についての私見も参照されたい。

確かに絵がそっくりで、複数のカットでスラムダンクと同じ構図同じポーズの絵が描かれている。私も確かにこれはまずいだろうと思う。でも、たけくまメモでの見解
 従って以下は一般論として書くのですが、他の漫画、あるいは写真から、ある構図を作中何カ所か借用したとしても、率直に言って、そうした行為を「したことがない」漫画家というものが、どのくらいいるのかな? という疑問が正直、自分にはあるのです。
 この部分をつっこみ始めると、それこそ漫画の表現や歴史そのものを問い直す事態になりかねないものです。あるいは、そこから本質的な「漫画論」が立ち上がる問題ですらあります。つまり、誰でも既成作家の模写からマンガの勉強を始めるわけですからね。そして模写を積み重ねることで、表現技術が「共有」されてきたという歴史がまず、ある。
という意見もわかる。

昔、漫画の場合はパクリがOKだから表現が進歩できたと漫画関連誌で読んで来てそういうものと理解してきた。

サイボーグ009の島村ジョーの加速装置の表現は、当初伊賀の影丸の忍者がさっと姿を隠すのと同じく、斜線でシュッと加速し姿を消していた。

頬の回りに点々が描かれると、何かに気が付いたという意味あいになるという表現は、1950年代の手塚作品で既に使われていたがもっとさかのぼって昔から使われていてそれがマンガ表現として共有されたものなのだろう。

人の投げ方についても、BSマンガ夜話虹色のトロツキーで人を投げた記号として描いているといしかわじゅんが言い安彦良和氏が王道の狗で反論を書くという経緯があったが、おそらくいしかわじゅんは手塚治虫がデフォルメして示した人の投げ方を記号といったのだろうと思う。投げられた人は大きく舞い上がり、頭を下側に落下する場面が描かれると投げたという記号になると。

そういう見方をするなら、やはり安彦良和氏の人の投げ方は手塚治虫の人の投げ方と良くにている。もちろん安彦良和氏自身手塚治虫の開拓した記号表現を肯定しているし、反論の趣旨は、記号についてではなく、人の動きが描けないといういしかわ氏の論に対する反論だった。

かなり脱線してしまったが、マンガ表現の模倣から新しい表現が生まれたりマンガ表現が共有されていく、またはキャラクターが発展していく事は認められるべきだろう。

ちゃんと論じようとするとどこまではOKで、どこからが問題なのかが論争になる微妙な部分を含んでしまっているが、今回のようにまるまる他のマンガをトレースしたような作品は、認められないという事なのだろう。

一応私も私見を書いたが、詳しくはたけくまメモ検証サイトへ。

同じような検証サイトにCLAMP作品トレース検証サイトもあって、こっちだと模写も著作権法違反ですよと主張されていた。
もっとも、ちょっとやりすぎたとこのサイトにはコメントが寄せられる程で、私もちょっとやりすぎだと思う。

末次由紀作品の絶版回収については、そういう対応をする時代になったのかと驚いたが、のまネコ問題でのエイベックスの商標登録とりさげといい、2ちゃんねるやブログによるネットの影響力が強くなった結果なのだと思う。

リンク:講談社
末次由紀氏の描写盗用問題については、詳細を調査中ですが、 多くについては事実が確認されました。末次氏もこれを認めております。 「別冊フレンド」の連載の即刻中止を決め、末次氏のすべての単行本も 出荷停止・絶版・回収の措置をとりました。 編集部としても盗用に気づかなかったことを深く反省するとともに、 著作権者の方、そして読者の皆様にお詫び申し上げます。

講談社 広報室

今回このような事態を招いてしまって本当に申し訳ありません。 自分のモラルの低さと認識の甘さにより、多大なるご迷惑をおかけしてしまった 著作権者の皆様、関係者の皆様、そしてなにより読者の皆様に深く謝罪申し上げます。

末次由紀
コメント
この記事へのコメント
推測ですが、私は担当編集者も承知していたのではないかと思っています。
ここまでそっくりに描くということは、それなりに時間がかかりますし、漫画家の仕事場にちょくちょく顔を出す編集者のことゆえ、作業机に『スラムダンク』があったとしたら、「おや?」と思うでしょう。それも同じ題材を扱ってるとしたら。

まあ、どっちにしても、この漫画家の先行きがどうなるのか想像できるので、同情せざるを得ない面もあります。だって、当人が好きな題材ではなかったとしたら、それはプレッシャーから、なんとかして上手く演出できる構図やポーズなんて創作できるはずはないし、だからちょいと…なんてことはあったでしょう。※職業倫理に照らせば、どう言い訳したところで無駄でしょうが。
経験上、とある有名ギャグ漫画家のアシをやってたとき、その漫画家は迫力あるシーンをやろうとして、傍らに池上僚一の単行本を置いて模写してたしね。※この場合、パロディーとして言い訳できたかもしれない。


20~30年前まではいざしらず、今じゃ売れるなら2番煎じ3番煎じが横行してるんだから、なにがパクリかなんて厳密に言えば逮捕者はゾロゾロでてくるんじゃないかな?
2005/10/20(木) 20:47:50 | URL | NODA #-[ 編集]
NODAさんコメントどうもです。

担当編集は、半分作品作りに参加しているような仕事だと思うので知っていたんじゃないかなと思いますね。

申告罪なので、著作権者が訴えない限り著作権法違反にはならないようですが、今回の絶版回収は風評対策なのだろうと思います。
>傍らに池上僚一の単行本を置いて模写してたしね。
この場合は、池上僚一を連想させる事もギャグの目的だと思うので問題にならないのでしょうね。
今回の場合、元がスラムダンクだと気が付かれると困るというケースですからまぁ。

私も写真集をよく参考にして絵を描くので、本当の心境は微妙なんですよね。
竹熊健太郎さんは資料写真さえ編集が用意できる体制にあったら、問題なく作品作りができただろうと指摘されていますし。

で、私もモデルさえやとえれば絵を描くのに写真集を参考にしなくてもよいのになと思ったりします。

それにしても、こうした話題を書くとカウンターがよくまわります。ブログ検索だとすぐ反映されますからねぇ。
2005/10/20(木) 21:36:48 | URL | さとぴー #hUkZrTsw[ 編集]
模写とパクリとは似て非なるものですよ。
ただ、それが金銭に絡むか絡まないかの違いであって。
でも最近の傾向として、サイトで紹介したりする画像にも枠がはめられそうな感じがしているので、金銭に絡まないことでも「知財侵権」ということで訴えられることもありそうですね。
アメリカ並の訴訟社会になると、さとぴーさんのサイトの諸々はやばいかも…冗談ですよ。
なんだか社会が進歩すればするほど息苦しい世の中になってくような。
2005/10/20(木) 22:40:52 | URL | NODA #-[ 編集]
あぁ、よかった
 あまりにもみなさん、この漫画家さんを責めるので、なんだかある種の気持ちの悪さを感じていたところだったのです。

 そうですか、漫画が発展したのはパクリがOKだったからなのですね。なるほど。そうなってくると、やはり今回の騒動は異常な気がします。

 自分もこの騒動について一文を記しましたので、トラックバックさせてください。

 あと、こちらの著作権についての講演、とても参考になって面白いです。

http://ittousai.org/mt/archives/2003_04/free_culture.html
2005/10/20(木) 22:54:01 | URL | 寝太郎 #-[ 編集]
模写。
NODAさん

>模写とパクリとは似て非なるものですよ。

模写ですといって掲載する絵は元の作者への尊敬が根底にある場合がほとんどですし、元の作者名を出す事も多いですからね。

キャラクター権になってくると

http://rank.surpara.com/rank2/sprank.cgi?no=35102

で人気アニメやコミックの分類にあてはまるCGサイトは閉鎖するしかなくなってしまいますし、こういったサイトが健在な間はそれほど問題にならないでしょうと思ってはいるのですけれど。
2005/10/20(木) 23:35:52 | URL | さとぴー #hUkZrTsw[ 編集]
コメントどうもです。
寝太郎 さんこんにちは。コメントどうもです。

作品そのものは人気コミックだった訳で、パクリといわれた部分は作者の技量と資料不足の結果だったのでしょう。

それでも、今回のようにあまりにも問題化させてしまうと、表現するときどこまでなら模倣していいのかが厳しくなって、創作できるものもできなくなる可能性があると思っています。
2005/10/20(木) 23:43:42 | URL | さとぴー #hUkZrTsw[ 編集]
コメントを投稿する
URL:
Comment:
Pass:
秘密: 管理者にだけ表示を許可する
 
トラックバック
この記事へのトラックバックURL

末次由紀氏描写盗用問題。へのトラックバック

少女漫画家の末次由紀がスラムダンクの絵を盗用

少女漫画家の末次由紀がスラムダンクの絵を 盗用(トレス等)していたことが明らかになった。 末次は盗用を認めて謝罪。公式サイトを閉鎖した。 また、スラムダンクの他に、バスタードなどからも盗用した疑惑が浮上している。
2005/10/20(木) 20:54:55 | 新・Yamadaの*について語ってみよう!

【続】少女漫画家の末次由紀がスラムダンクの絵を盗用

全国ニュースで本名出されてほんとカワイソス。2chの力で一気に貧乏人に・・・2ちゃんコワイヨーーー!!          .,Å、         .r-‐i'''''''''''i''''‐-、        o| o! .o  i o !o       .|\__|`‐´`‐/|_
2005/10/20(木) 20:55:08 | 新・Yamadaの*について語ってみよう!

末次由紀氏のパクリ問題について思う~模倣、パクリ、二次創作…わからなくはないけど歪んでないか?~

 なんか嫌だ。 騒ぎになる理由もわかるし、出版社がとった措置について大筋は納得しつつも、どうも何か腑に落ちない。
2005/10/20(木) 23:04:52 | Amor Mundi ~Yes, but yet, life is so beautiful~

盗用問題の根は深く・・・・

 盗用問題の根は深く、おいらみたいなダメ漫画家志望にはどうにも・・・というか確実
2005/10/23(日) 06:46:28 | 漫画侍

マネもマネーも時間の関数

404BNF「問題はマネでなくてマネー」 模倣が問題を生むのではなく、価値が問題を生むのだ。問題はマネでなくてマネーである。オリジナリティは数値化不能 ここに欠けているのは時間の観念かな。
2006/01/04(水) 10:40:42 | 佐藤秀の徒然\{?。?}/ワカリマシェン

アニメ・SLAMDUNK

「週刊少年ジャンプ」(集英社)1990年42号 - 1996年27号に連載。全276話。単行本は全31巻。第40回(平成6年度)小学館漫画賞受賞。 2006年の文化庁による文化庁メディア芸術祭10周年記念アンケート企画、(漫画部門の総数は500通)「日本のメディア芸術100選」にてマンガ部
2007/09/01(土) 23:22:40 | アニメ・SLAMDUNK